俺は君のためにこそ死にに行く

俺は君のためにこそ死にに行く

暇そうにしている父に録画していた男たちのYAMATOを観せたら、「戦争映画はな~・・・」と言ったので戦争経験者だから思い出して辛いのか?と尋ねたら「映画は良く出来とると思うけどな・・・着てる服を見るとな、こんなに綺麗じゃなかったからな・・・」と言ってた。父は映画を観ながら自分の過去を重ね、その服の違いに興醒めしているのだろうか・・・どんなに費用をかけて作られた映画でも、その時代を忠実に再現するのは難しいだろう。

戦争映画だから観たがらないかな?と思ったけど「石原慎太郎のやつか~?」と観たそうだったので、父と娘と息子と4人で観に行ってきました。映画監督の井筒氏がこの映画を酷評したということですが、何の偏見も先入観も持ちたくなかったので、どんな酷評なのかを調べずに観に行って来ました。


日曜日というコトと、1日1回のみの放映というコトが重なってなのか、劇場内は8~9割の入り。やっぱりな~っと思ったのは、他の娯楽映画よりも父のような戦争経験者であろう年齢のお爺ちゃんお婆ちゃんが多かったです。

どんな映画でも感情移入をすることが出来ちゃう私は、恋人を置いて逝く兵士さんの気持ちも、置いていかれる恋人の気持ちも、息子を特攻へ見送る父親や兄弟の悲しさも、ただ見送るしかなかった食堂のおばちゃんの悲しさも伝わって来て、たくさん泣きました。
嫌だと思うことを嫌だと言える時代に生まれたことがどんなに幸せなのかということを改めて実感しました。私の膝で映画を観ている息子を戦場へ送り出すなんて絶対に出来ません。靖国神社などの、あの戦争で起こった問題に関してどうこう言えるほどの知識は無いけど、どんな理由があろうと戦争はしてはいけないという気持ちが今まで以上に強くなったのだけは確かなこと。

映画監督の井筒氏はこの映画を観ずに、「戦争の美化はアカン。若者を右へならえさせたいだけ」と批判したそうですが、私には戦争肯定も反戦のメッセージも込められているとは思いませんでした。ただそういう時代があり、そんな過酷な環境の中であっても人々は生きていたのだと感じました。
まぁ、観てない人にイロイロ言われたくないですね。